べっ子さんの日頃

第22回ファンタジア大賞金賞受賞作！ 人々に魔法を広めた紅の魔女マール。 彼女を信奉する少年カナクは、とある秘密を胸に遺された石碑を巡る旅に出ようとしていた。 だが、なぜか彼が恋する天才美少女ユーリエがくっついてきて――。 それは、奇跡の軌跡。

魔法学校の卒業と同時に、人々に魔法を広めた深紅の髪を持つ魔女「マール」が残した
石碑を巡ると決めていた主人公カナクと、
魔法学校では才女であり美少女でもあり、カナクが密かに想いを寄せていたユーリエ。
石碑巡礼の出発の日に、「自分を旅に同行させて欲しい」と願い出てきたユーリエと、
旅に出ることを嫌々ながら承諾するカナク。
そんな2人のファンタージ＆ロード＆ラブストーリ的なお話

ファンタジーラブコメ的な話と想像していたのですが純愛ものでした！
4箇所の石碑を巡る途中に会う人々との出会い、
その中で過ごす貴重な体験の中で2人の仲が急速に進展していく過程や
石碑に欠けられた言葉の謎や、カナク自身の秘密、ユーリエの想いなどが良いアクセントになり
どんどん、この作品に引き込まれていく感じがしました。

旅作品ではありますが、所々でのイベントなどはかなり早く進んで行き、内容が薄いと思いきや、
二人の旅の想い出に重点を置くストーリで、シンプルながら本筋はしっかりと通っている分
余計な回りくどい部分などは、すっぱり切り捨てていてとても読みやすいです。

そんな感じで2人の幸せを重ねていって次巻へと思いきや・・・衝撃にラストに、「ええ・・・マジで？」
全ての謎というか、この作品の最初からラストまでの過程が全て最後に詰まっています。
もうね・・・・せつないです。

この作品金賞なのですが、個人的には「なぜ大賞じゃないんだ」と思っているぐらい
良い作品だと思います。
あのラストで次巻どうするんだろう・・・・・
次巻がとても楽しみな、べっ子さん絶賛オススメの1冊です